私は真相を確かめたいと思うようになっていた。
もう仁とやり直すことは無理だと思う。
女のプライド。
そう言われればそう。
悔しいから、すんなり別れてやらない。
仁の仕事が終わる頃に、病院へ向かった。
「もう、診療時間終わったんです」
受付の女性は、にこやかに言った。
スラリとした細身の体に、色っぽい声、派手なメイク。
仁、こういうのが好きなの?
いかにも男受けしそうなタイプ。
「仁、います?」
思いっきり嫌味たっぷりに。
「仁って……瀬名先生ですか?少々お待ちください」
不安そうな顔した。
今、彼女……動揺していた。
やっぱり彼女が仁の?