俺はそれくらいの男なんじゃないか。


学歴、職業、収入、そんなものがいくら良くても、俺自身に魅力がなければ意味がない。


由美子が、俺を本気で愛してくれなかったのも、俺がその程度の男だからじゃないのか。



俺は結婚するには条件の良い相手。

それだけの男なのか。





一瞬心が揺れた香織だが、現実に戻り、目の前にいる男をやっぱり愛していると気付いた。




あぁ

もうわからない。




酒を飲んで、むしゃくしゃした気分のままベッドに入る。




被害妄想……

自暴自棄。