ひとときの夢だったのだろうか。
窓から顔を出すと、今にも雨が降りそうな暗い空が広がっていた。
雲っているのに、月が出ていて異様な雰囲気の夜空。
俺はどうすればいいのだろうか。
会ったばかりの女性の言うことを信じた俺は間違っているのだろうか。
香織の気持ちは……
深夜2時頃、家に着き、ある結論にたどり着いた。
あの女性が嘘をついていたとすれば、香織はまだ俺を愛しているということだ。
でも、ホワイトデーだと言うのに、全く連絡がなかった。
それが答えなんじゃないか。
香織は、一緒に暮らしていた男性とよりを戻した……?