「さあ行こっか」


香織が助手席に乗るとゆっくり車は走り出した


心地よい音楽が流れる中、沈黙が続いていたが信号で止まった瞬間


「…香織」


「は…はい」


「クスッ 『啓吾』だと緊張する?」


啓吾は売り場以外はなるべく素の自分で香織と接したかった


「『桂』の方が良かったかな?」