叔父さんを見てビックリした。

だって極道の頂点の人だった。

里中智弘。

名前を聞いただけで
震え上がるぐらいの人物である。

「香澄ちゃんかい。
久しぶり。
叔父さん覚えていないか?
お父さんとは昔からの親友で」
と言われても耳に入らない。

「あなた。
いきなり話しても
香澄ちゃん驚いているでしょう」

「叔母さんの旦那さんって」

叔母さんが笑い出した。

「言っていなかった。
私の主人極道なのよ。

今は建築会社の社長だけど、
抗争とかはないから心配しないでね。

それと叔母さんじゃなく
明子って呼んで。」

「明子さん。」

「そう。」

「叔父さんは智弘って」

「智弘さん。」と
ここの家でお世話になる事になった。