終わった後、
片づけを手伝っていると
明子さんが言ってきた。

「香澄ちゃんはセンスあるよ。
私の跡を継げるわね。」

「ムリです。
適当に生けただけで
明子さんのセンスには負けます。」

「私も一緒だわよ。
練習次第で良い生け花の
先生になるわよ。

それに従業員の子達も
香澄ちゃんの事天使見たいって、
言っているみたい。

今まで私しかいなかったから。」

「最初慣れなかったのは事実です。

けど、
皆さんや智弘さんや明子さんが
平等に接する事で心を開くんですね。

今はお兄ちゃんが沢山いるみたいで
楽しいです。」

「そうね。太郎とはどう?」

「太郎さんですか?
イジワルされる方が多いです。

だって数学教えはくれますけど、
学校では絶対に当てるので嫌です。」