携帯を切ると香澄に聞いた。

「香澄オヤジの条件。
お前どうする?」

「太郎はダメなの?」

「バカ!!
お前は大丈夫なのか?
香澄の心が心配だ」

「太郎が優しくしてくれたら
大丈夫だよ。」

「今日は優しく出来ない。
こんな嬉しい日に
優しく出来ないって。」

「太郎に全てをあげる!!

太郎に私の人生全てあげる!!」

「当たり前だろう。
お前の人生は俺のものだからな。
覚悟しとけ。
香澄。手を出せ。」

太郎は私の左手を持った。

そしたら太郎から
あの時はめてもらえなかった
指輪をはめてくれた。