俺は夢の中に、
居るようであった。

だって、
ずっと待ち焦がれていた
香澄がいる。

俺は思わず
自分の頬をつねった。
痛かった。

もう1度つねると痛い。
本物だ

俺は香澄に向かって走った。

香澄も俺に向かって走った。

そしてお互い抱き合った。

「香澄・・・・・・。」

「たろ・・・・・・。」と

お互い声が出てこない。
涙で出てこない。