「香澄。
あなたは騙されているのよ。
目を覚ましなさい!!!」

「私の亡くなった、
父の祖父も、
極道を極めた人です。

だから本物の極道の血が流れて
いるのです。

だからこの家には
いられないのです。」

私は今までの事を全て語った

それでも私はあの家に帰りたい。

「だったら尚更
あなたをあの家に
返すわけには行きません。」

祖母が強い口調で話すと
黙っていた祖父は言った。

「分かった。香澄。」

「あなた。
何言っているの!!」

「もう良いんだ。
香澄がこの家に来てから
笑った顔を見たことがない。

いつも泣いた顔しか見ていない。

毎晩泣いている声を聞いて
後悔をした。

香澄も18歳だ。
俺たちのことは
もう気にしなくってもいい。

お前の好きな道を歩きなさい。

良子もそれを1番に
望んでいるはずだ。」