明子さんと一緒に
片づけをしている時に、
話をした。

「明子さん。実は・。
太郎のことなんですけど。」

「どうしたの？
何かイジワルでもしたの！！
怒っておくわ！！」

「違うんです。
太郎に抱かれるのが怖いのです。
触れられるだけでも
震えがあるのです。

このまま
太郎と別れたほうがいいのかと。
もうじき学校も始まります。」

「香澄ちゃん。
ごめん気づかなくって。

太郎が助けた時キスをしたから
大丈夫と言っていたから。」

「はい。
プロポーズも止めるのは
なしだぞと言われました。

あの時は助けにきてくれて、
勢いで返事したけど、
あの後からどうしても
太郎を受け付けられないのです。」

「太郎には話したの？」

「いいえ。
智子には言いました。
智子は明子さんに相談したらと
言われました。
お母さんになる人だから」

明子さんは泣いてしまった私を
優しく抱きしめてくれました。

この話を太郎が聞いているとは
知らなかった。