「どうして助けに
来たんですか?」

「君のお父さんが、
独自に探して事の真相に
出会って俺に電話をしてきた。

お前を庇った山口の娘が、
お前の娘にやられていると、
助けて欲しいと、
電話があった。

彼女が山口の娘か。
よく似ている。

俺の娘は、
この世界の水は合わない。

けど太郎君。
彼女は合うんだろう。
この世界の水は。」

「はい。俺が認めた女です。」

「そうだな。
彼女の体には極道の血が流れている。

しかも半端じゃない
血が流れている。」

「半端じゃない血って?」

「君のオヤジも知らないだろう。
彼女の父親山口は、
ある極道中の極道を極めた男だ。
松中英彦。
君も知っているだろう。」