何分たったろう…

いや、何時間…?




シンと静まり反るロビーはまるで



時が流れていないようだった。






翼がいるであろう部屋から



看護婦が一人走って来た。







アタシが走り寄る前に


その看護婦は事務所関係者に囲まれた







『翼の容体はっ…!?』

『助かるんですか!?』





看護婦『みなさんお静かにっ……ここに葵さんとゆう方はいらっしゃいますか?』





『……え?』

『……っ!』





看護婦『葵さんです、いらっしゃいますか?』





『…はいっ!います、そこにっ…』


『葵っ!』







あ…たし?






看護婦さんが近付いて来てアタシの手をつかんだ。





看護婦『翼さんがずっと…あなたの名前を呼んでます。一緒に来てください』


『…は、はいっ…!』