「ゃぁッ…遥様ぁああッ…」



また今日も


恵美の甘ったるい声を聞きながら



湊を想像して



…自分でも最悪だとは思うけど、思ってるけど。






今日も湊を想う。





「遥ぁ…好きだよ…大」


ガチャッ




恵美が言いかけた途端ドアが開いた。



恵美はビックリした様子で布団にもぐりこんだ。




俺はドアの方へ顔をやる。




「…アイツ…」




大翔、だ。



俺の憎き敵……では無い。





湊の好きな人、湊が認めた人。




湊を笑わせてくれる人。






本来“敵”と言うべきなんだろうが




呼べない、俺は、




湊にかなり惚れこんでいることになる。