コホッ…
ゲホッ…

「大丈夫?!茜?」
「だ・大丈夫…」
「先生呼んでくる!」

あたし、瀬尾茜。
小さいときから病弱で入退院を繰り返している。

病気は骨肉腫。骨のガンなんだ。
お母さんとお父さんは交通事故で空の国にいってしまった。
今はおばあちゃんにお世話になってる。
普通に学校に行ってれば中3かな。
恋愛もしたいし、受験も心配…

学校行ってないから友達もいなかったあたしに最近はやっと病院内で友達ができた。
笹川南ちゃん。いっこしたの中2。

「あっ…先生大丈夫ですよ!茜はつよいんですよ?」 「そうかぁ!じゃあまた何かあったらいってね~」

「茜~じいちゃんもかえるね!またお見舞いくるから~」
「そっかぁ~じゃぁね~」
お見舞いにおばあちゃんが来たことはない。
ずっとおじいちゃんと7歳の妹の桜しかこない。

「あぁ、茜。おばあちゃん、ほんとは茜の事大好きだからな。意地張ってるだけだからな」
「うん。わかってる。じゃあね。」

おばあちゃんが来ない理由は、あたしにあるんだ。
5年前交通事故で亡くした2人は、あたしがお父さんの運転の邪魔をしたから、他の車にぶつかって…
自己を起こした。
あたしは助かったけど両親は空へいってしまった。
おばあちゃんはそれがそうとう悔しかったんだ。
きっと…