でもその予測が当たったのだ。
それが分かったのはカーテンを開けてから。
昨日はどんよりと暗い空だったのに、今日は見事な快晴。
次第に心が弾んでいく。

もしかしたら何かあるのかも…なんて。
小さな期待を胸に、俺は制服の袖に手を通す。
準備をして、再びリビングに行き、朝食を食べる。
母さんに言っていた通り、今日はパンの気分。
久しぶりに香ばしい食パンが食べたくなったのだ。


朝食を食べながら、父さんと母さんとの会話を弾ませていると、時計の針は家を出る時間を示していた。


『俺、行くね!』


パンの耳を頬張って、勢いよく牛乳を流し込む。そして急いで歯を磨き、『行ってきます』と挨拶をして家から飛び出た。

家を出るとそこには、レンガ造りの門にもたれ掛かっているヒカルがいた。


また…いつもと同じ生活が始まる。


『おはよ、ヒカル』


『おう、じゃ行くか!』


俺達は太陽が照らす道を駆け出した。