部屋が突然明るくなったと同時に犯人の顔がよく見えた。
犯人は美月だった。
俺を見下ろして、部屋へとずかずかと入ってくる。
なにも言わずにただ床へと座り、転がっていた気持ちのいい、俺のお気に入りのクッションを拾い上げた。


『は?何?』


『は?何?じゃねぇよ。母さん心配してたぞ』


『…そっ…か』


また何か文句を言われるのではないかと内心ビクビクしていたので、一気に肩の力が抜けるのを感じた。



『…雅、俺が前言った言葉の意味分かったか?』

クッションに拳を入れながら、美月は俺に聞く。美月が前に言った言葉を必死になって探す俺。


もしかしてあれかな?
前、美加も美羽も両方気になっているとき、言われた言葉。
美加への気持ちは間違ってるって言った美月の言葉が、鮮明に思い出されていく。

そしてその意味は…
ようやく明かされるのだ。