不気味なくらい静かな部屋に、明かりなんてない。
今にも幽霊が出るのではないかと疑うくらい、真っ暗な部屋。
天井の空でさえ見えない。
俺は天井と体が平行になるように寝転がっていた。
そして疲れきった溜め息を口から零す。


『…はぁ…』


自分に後悔をしているのだ。
美羽にあんなことを言ってしまったから。
そんな自分に腹が立っているのだ。
今謝っても俺の声など当然聞こえるわけがない。
だけど呟いてしまうのだ。
『ごめん…』って。


すると真っ暗な部屋に、突然眩しいくらいの光が一筋入ってきた。
目を細くして、起き上がりながら、光の方へと顔を傾ける。


『…誰?』


人影では誰だか分からない。
俺は部屋のドアを開けた犯人に聞く。
そして犯人は、部屋の電気のスイッチをぱちんと点けて、俺の部屋を一気に明るくした。

許可なしに。
自分勝手にするヤツはお前しかいない。


『…美月?』