「…じ、仁…ごめんねぇ…
ごめんねぇ、私がっ私が
こんなにも弱いからぁ…」
弱いってなんの話?
俺の美鈴ちゃんは
何を一人で抱え込んでるの?
「私…妊娠してるの…
でも仁に言えなくて、
仁に堕ろせって言われるのが怖くてっ」
「妊娠…してるのか?」
「うん、絶対絶対仁の子…
だから私と別れて?」
「…なんで別れんの?」
「えっ?」
俺は抱きしめていた力を
お腹を苦しめない程度に強めた
「むしろ別れないだろ、
好きな人との子供だぞ?
誰が堕ろせなんてゆうかっつーの」
「…本当?」
「ああ、逆に生んでくださいって
言いたいんだけどね、」
「私…生んでいい?
仁のこと縛っちゃうかもしれないよ?」
「たぶん…俺のが縛ると思うから」
