「ちょっと冷たいですよー」



ジェルのようなものを
お腹に付けられ機械をあてられた


…これが噂のエコー?



「……おめでとうございます
妊娠5週目です。」


「ほんとですか!?」


「はい、おめでとうございます」




私にはわからないけど
先生には赤ちゃんが見えるらしい


私は妊娠っていう事実が
どうしようもなく嬉しかった


大好きな人の子供…


そう考えるだけで
堕ろすなんて考えられなかった




「…生みますか?」


心配そうに聞いてきた先生


もう私に迷いなんてなかった



「生みます。生ませてください。」


「相手の方や親御さんは知っているの?」


「まだです。両親はきっと応援してくれます」


「相手の方ときちんと相談するのよ?
来週にまた来てください。」


「…わかりました」



私は服に着替え待合室で
会計の順番を待っていた