狭い路地に入る。


ここからは人通りも少なく、危ないので正と一緒のときしか通らないようにしている。



でも、こんなところに2人きりで居たら恥ずかしくてぶっ倒れそう…


今も繋がっている自分の手と正の手を見比べる。







『あッ明日香!!前!!!!』

「…え!?」





カンッッ………





間抜けな音が響いて、気づくとアタシは地面に倒れこんでいた。




『おいおい…大丈夫かよ』


「いったぁ…」




そして、一瞬の間を置いた後、アタシは標識にぶつかったのだと気づいた。



何て失態。


それも正の前で…





「ちょ…今の見なかったことに…」




そうアタシが呟やこうとするうちに、正は爆笑し始めた。





『ははははははッ!!!!!!俺あんな光景はじめて見たし!!
明日香やっぱ天然だな、まぢ腹いてー』



顔がかーっと赤くなる。



「もぉ、最悪!!!!」