お兄ちゃん、いつの間にか亮先輩から私の荷物もらってたらしい。
 本当、いつのまに!

「俺たちも帰るか」
「あ、うん。……私の荷物……」
 お兄ちゃん、オレンジジュースも持ってるのに。砂糖は結構重たいし……。

「蓮音に持たせると落として卵割りそうだからな」
「なっ!持っていけるもん!」

 お兄ちゃんから奪おうとしたけど、離さない。
 力じゃかなわないけどさ……。
「持つってばー!」
 持たないと気が済まないって感じの私。私が頼まれた物だし……。亮先輩に持ってもらったけど。

 そんな私にお兄ちゃんは意地悪そうな笑みを浮かべた。
「持つと背、縮むぞ?」

 背、縮むのいやだ……。
 160センチはいきたかったのに……全然それに及ばない私の身長。
 私は無言で手を離すと、歩きはじめた。

 あれ?……背が縮む程重くないよね……。それより、重たい物を持つと背縮むの?

「お兄ちゃんも背縮むよ?」
「俺は平気だ。力あるし……」
 まだ意地悪そうな顔。背、高いって言いたいんだ……。
 私よりは高いけどさ!当たり前だけど。

「そんなことより早く帰るぞ。……陸が部屋荒らさない保証はないからな」

 ……私の部屋もだよね?1回来たからって来ないって決まって無いし。

 日記とか見られたらやばいよ!恥ずかしい!!