私の家から食料品店までは一番近くて歩いて十分。
 途中にコンビニがあるけど……さすがに売ってないかなぁって。
 あ、でも売ってあったような……。

 まぁ、部活入ってないから普段運転してないし、ちょっとした運転にはなるよね。
 これ以上太ったらお兄ちゃんに何て言われるか……。
 考えただけでも腹が立つっていうか……なんていうか……。

 それはさておき、お店に着いた私は、とりあえずタマゴと砂糖をカゴに入れて……お菓子売り場に来てたりする。

 お菓子やめようかな……でもなぁ……。でも、太るもとだよね……。
 どれだけ食べても太らないお兄ちゃんが憎らしい!
 私はこんなに悩んでるのに!

「何やってんだ?」

 お菓子売り場で真剣に悩んでる私の肩を誰かが叩いた。
 買うか買わないかの瀬戸際の私は気にせずに、悩む。

「チビどもがヒイてんぞー」
「え!?」

 この言葉で周りを見ると、小さい子達が私を不思議そうに眺めてた。
 かなり……恥ずかしい。

高校生にもなって菓子でそんなに悩むか?普通」

 グサッと突き刺さる程にごもっともな言葉に、少しへこむ。
 それより……私にこんなダメージを与えまくる人誰?

 顔を上げると、金髪のちょっとこわそうな見知った人。
「亮先輩!」

 そう言った途端に、亮先輩は笑い出した。

 私……かなりバカだ……!