「お兄ちゃんはいつ知ったの?」
「中2の時よ……」

 中2って……お兄ちゃんが夜出歩いたりしだした時だったよね。
 この事が理由で反抗期みたいなのになったんじゃ……。
「来ちゃったのよ……飛夜の母が」
 私たちが言う前にね。って苦笑い。
 私が知らない内にそんな事があったの!?いつ来たんだろ……。全然気付かなかった。

「飛夜はね……一緒に来ないかって言われたの。返事はいつでもいいからって」

 今居るってことは……行かなかったってことだよね。
 行きたくないよね、本当の親だとしても……顔も知らないんだから。

「悩みすぎてああなったのよ。飛夜だって……ね。でも、蓮音が居てよかったわ」

 私たちじゃあ見てる事しか出来ないから。って悲しげに言うお母さん。
 ……私、何にもしてないと思う。ただ不満を言っただけだもん。

「お兄ちゃんに迷惑かけただけだったけど……」
「蓮音を一人にするのは心配だったのも行かなかった理由なのよ」

 そんなにお兄ちゃんに頼りっぱなしだっけ?……否定できないかも。
 だって……お兄ちゃんが助けてくれるんだもん。

 私……お兄ちゃんに甘えすぎてるよね。
 いつまで甘えられる兄妹で居られるんだろう?