二人の言い争いをどうすればいいのか分からずにふと横を見ると、おっとりした感じの人と目があった。

「あの二人は放っておこうか」

 陸先輩が言うと、おっとり系の人が賛成。とイスに座った。
 お兄ちゃんは……何かの資料でもみてるのか、ずっと紙の束に目をおとしてる。

「さて、自己紹介は……初見は茜(あかね)と昴(すばる)だね」
 陸先輩の言葉にうなずくと、おっとり系の人が頭を下げた。

「初めまして。私は三年の鈴木茜です。よろしくね、蓮音ちゃん」
「よろしくおねがいします!」

 スッゴく優しそうだなぁ〜。
 やっぱ……美人な人しかいないよね!?私場違いだ……。

「あれ?昴ービューティー鈴木ー?」

 ビューティー鈴木……?なんか……変なあだ名だなぁ。


「それ止めて……」

 突然後ろから声がして、振り返ると女の子みたいな男の子がいた。
 一瞬、女の子かと思ったけど、声も女の子にしては低いし……何より、学ランだから。