「生徒会長たちは真実を持ってきた」
「真実?」
「薬の事を」

 あれ?なんでお兄ちゃんたちが知ってるの?隠そうとしてたんでしょ?

「副会長にかかれば何でも暴かれるんだろうな……」

 陸……先輩?

 ……あ、そうだよね……確かに何でも知ってそう。私たち兄妹のことも知ってたし……。
 陸先輩と明君がいる限り、変な嘘はつけないかもね……。

「陸先輩も崇拝されてるんですか?」

 陸先輩が一番貢献したんじゃないかと私は思う。

「副会長は……知られてないんだ。真実を暴いたのを。薬の事をみんなに言うわけにはいかないだろ?だから、大きく生徒会長が貢献したと思われてるんだよ」


 陸先輩はそれでいいのかな……?誰だって自分がやったって主張したいものだと私は思うのになぁ……。

「で、何にもしてないヤツらは退学しなくてもよくなったんだ」
 話し終わると亮先輩は背伸びをして歩きだした。

「じゃあ……他の人は?」
「もちろん、退学」
「理由は……?」

 私が聞くと、亮先輩はさぁ?と言うだけ。
 誰も聞かないってだよね?それもしかして……理由はみんな言われなくても分かってるから言わないんじゃ……。


 みんな、下手に騒いで進路に影響与えたくないんだ。