「え、亮先輩も犬飼ってるんですか!?」
「そうだけど?お前も?」
「はいっ!」

 亮先輩は話してみると、そんなに恐くなかった。

「メリはもう、すっごい可愛くて♪」
「オレん家の雷丸の方がぜってーかわいい」

 お互いの飼ってる犬の話がすっごい弾む。
 亮先輩は恐い顔して小動物とか犬が好きらしい。私も大好き!

 人は見た目で判断したらダメだ、って勉強になったなぁ。

「他に何か飼ってるんですか?」
「あーハムスター」
「本当ですか!?今度写真見せてください!」

 ハムスター……小さくて可愛いんだよね♪私も飼いたかったけど……お兄ちゃんにダメって言われた。
「おまえおもしろいヤツだな」

 急に亮先輩が笑いながら言った。
 よく言われるからいいけどね……。

「会長とキョウダイってのが信じらんねーな」
「うっ……よく言われます……」

 何回も言われた言葉ベスト3に入るくらい言われ続けてきた。
 別にいいんだけどさ。私は私だもん。

「会長みたいなのが2人いてもアレだからお前みたいに予想外な性格でよかったよ」

 亮先輩はぶっきらぼうに言って、頭をかいた。

 確かに、お兄ちゃんみたいな人が2人いても……ね……。