「蓮音」
「どうしたの?凜歌」

 凜歌は私のカバンから私のケータイを取り出すと、私に渡した。

「鳴ってる」
「あっ、ありがとう!」

 画面を見ると、お兄ちゃんから。何だろ?
「もしもーし」
『蓮音、今日授業終わったら生徒会室来いって日楠弟に言っといてくれ』
「はーい」

 お兄ちゃんが陸先輩に何で言わなかったのかぶつぶつ言ってる。
 そういえば……明君どこ行ったんだろ?さっき陸先輩と先に走ってっちゃってから見てない。
「お兄ちゃん、陸先輩いる?」
『いる。どうして?』

 一緒じゃなかったのかな〜?でも、三年生は三階で一年は5階だし。

「何でもないよ」

 ただちょっとだけ疑問だっただけ。

「蓮音〜」
 後ろから声がしたと思うと、ケータイが消えた。
「もしもーし」
「あっ明君」

「ちわーす。明でーす」

あー……ま、いいか。お兄ちゃんが明君に言えばいいし。

「凜歌〜今日生徒会あるんだぁ。ごめんね、行けなくて…」

 今日凜歌の家に行くって約束してたのに……。

「そう……」
「また……明日行く!」
「わかった」

 凜歌の家おっきいんだよね〜お姫様ベッド……ダイブするの楽しい。