「おはようございます」
「あ、おはよう紅さん」

 あいかわらず清楚な感じだぁ。

「さっき楽しそうでしたね」
 さっきって……さっきの凜歌とお兄ちゃんの戦いだよね。
 凜歌とお兄ちゃんって……何か仲良くは無いんだよね。
 お兄ちゃんはそうでもないけど……凜歌が毛嫌いしてるっていうか……。

 元々人を毛嫌いする凜歌だけど、意味なくニラんだりしない……かな。

「あ、あの…」

 私が複雑な事情を説明しようと紅さんの方を見ると、なんだか違和感っていうか……おかしいっていうか。

 私に気付いたのか、凜歌の方を見ていた紅さんはこっちを向いた。

「どうしたんですか?」

 いつものように微笑む紅さん。やっぱり……気のせい?

「え、あ、紅さんは部活どうするんですか?」
「私は茶道部です」

 あー似合う!というか……小さい頃からやってそう。

「小さい頃からやってそうですね」
「小学校の低学年から」

 お嬢様だぁ〜!そういえば、凜歌もやってたっけ。