お兄ちゃんが押され気味かと思いきや……お兄ちゃん何か負けてないよ!
 さすがのお兄ちゃんも敵意向きだしにされると、対抗はするみたいで……。

 まぶしいよ……笑顔。

「おはよ、蓮音ちゃん♪」
「はよー蓮音」

 振り返ると、陸先輩と明君。
 二人はお兄ちゃんと凜歌を見て笑い出した。
「戦ってんなー」
「飛夜頑張ってるじゃん♪」

 凄い楽しそうに二人を見る日楠兄弟。
 私は笑ってられないよ!

「蓮音ちゃん、こういう時は……」
「こういう時は?」
 陸先輩が意地悪な笑みを浮かべた。
「二人の心の声を考えようか」

 はい?

「さんせー。おもしろそうだし」

 ちょっ……要するに、こんな道の真ん中にも関わらず、放置するの!?