「座って座って♪」
 生徒会室は整頓されてて綺麗だ。ちょっと意外。
 だって……お兄ちゃんは……ねぇ?まぁ、お兄ちゃんだけの部屋じゃないし。

「キョロキョロしてどうしたの?」
「いえっ、何でも……」
 私が手を横に振ると、陸先輩は笑いだした。私が何を考えていたか分かったみたい。

「部屋の事ならいっつもなら紙が散らばってたりだな」
「お兄ちゃんの仕業ですよね……」
 もちろん。と陸先輩が頷く。笑顔で。

 お兄ちゃんって……何でもできる割には片づけがすっごい下手なんだよね……。
 部屋はそんなに汚くはないけど、机の上はプリントとか教科書が散らばってたり。

「誰でも弱点はあるんだよな」
「片付けさせられる私の身にもなってほしい……」

 リビングで散らかしたモノは私が片付けさせられるんだ……。お兄ちゃんが片付けると余計に汚くなるから。
 ため息しか出ないよ。

「それより……聞きたいことあるんだよね?」

 ちょっと忘れかけてた!危ない危ない。危うく聞き損なうとこだった。
「はい、……どうして知ってるんですか?」
「なにを?」
 うぅっ……分かってるんじゃないの!?
 陸先輩を見ると、ニヤニヤ笑い。もしかして……わざと?分かってる?

「だから……お兄ちゃんと、私が……」
 お兄ちゃんと陸先輩って似てるよね!?ひどい!