「明君!」
 終わってから急いで明君を追いかけた。終わってすぐに教室から逃げるかのように出ていった明君。

「あれ……?いない」
 逃げられた……。明日でいっか。どうせ毎日会えるんだし。

「蓮音ちゃん♪」
「……はい?」
 カバンを取るために教室に戻ろうとしたら呼び止められた。陸先輩に。なんでここにいるの……?
「明知らない?」
「あ、もう行っちゃったみたいです……」
「待ってろって言ったはずなのになぁ……じゃ、ありがとうバイバイ☆」
 ひらひらと手を振りながら陸先輩は行こうとしたけど……兄弟なんだし、知ってるかなーって思って思わず呼び止めた。

「あの!」
「ん?もしかして……告白?」
「違いますっ!あの……ちょっといいですか?」
 ここで話すのはマズいよね。人たくさんいるし……こっち見てる人もいる。

「じゃあ、どうせ飛夜待つんだろ?鞄持っておいで。生徒会室行こっか」

 まだ来ないし。と笑った陸先輩。
 私は頷くと鞄を取りに教室に戻った。