バレたら色々大変そうだもん。

「次は……みんな知ってるからいいな。質問ある人」
 ちょっと待って!次って私だよね!?私も自己紹介したいのに……。
 私のそんな思いとは裏腹に質問の手をクラスのみんなが挙げてる。

 お兄ちゃんの質問されそう……。女の子の大半がお兄ちゃん関連だと思う。
「好きな食べ物なんですかー」
「えっと……甘いものです!」
 そう答えたらなぜかおぉーっという歓声が。
 なんで!?普通に答えただけなのに。

「趣味はー?」
「えっと〜家のわんこのメリと遊ぶこと!」
「好きなタイプは?」
「普通で優しい人!」
「嫌いなタイプは?」
「意地悪な人……お兄ちゃんみたいな」

 何か……さっきから質問の声が一緒な気がする。

「最後に秘密な個人的な質問!」
 明君だ!みんなに質問する隙をあげなかったみたい。不思議な男の子だなぁ。

「なぁ、二人ってさぁ……」

 はい?
 明君が私に近付いて来て、私の耳元に顔を近付けた。

「な……何で知ってるの!?」
 信じらんない……私とお兄ちゃんが本当の兄妹じゃないって何で知ってるの?

「日楠弟。一人で質問しすぎ」
 明君はごめんごめん。と軽い調子で言うと、私を一瞥して席に着く。
 お兄ちゃんが陸先輩に話すわけないし……。

 後から聞きに行かなきゃ……。入学式早々から疲れる!