「凜歌ぁ〜助けてぇ〜」
 いっつもなら反対してくれるのに……今日の凜歌は何か違った。
「……頑張れ」
「えぇっ!?」
「……理由はまた話す」

 理由……?何の理由……。何か凜歌おかしい。チラッと紅さんを見たのも気になるし……。

「じゃあ……今夜電話するね」
「食事中は駄目」
「うっ……バレた?」
 凜歌はもちろん。と少し微笑んだ。
 ご飯食べてるとき絶対お兄ちゃんが今日のことでからかってくるよね……。
 イヤだ…。
「そこの二人」
 ぼーっとしてたら鬼田先生に呼ばれた。
「自己紹介をしろ」
 いつの間にみんなの自己紹介タイムに……?
「霞理凜歌」
 名前だけ言って着席。シンプルすぎない?そんなもん?
「霞理に質問あるやつー」
 凜歌が即寝に入ったの+挙げるなよオーラを出してるおかげで誰も手を……一人挙げてる!
「はいはーい!」
 陸先輩の弟の明君。命知らずだ……。
「好きな食べ物ナンデスカー」
 もちろん凜歌は寝てるから答えない。寝てるふり?
 起こした方がいいかな……?
 起こそうとしたら明君が手を横に振った。起こさなくていいってこと?