「蓮音……」
 恥ずかしさのあまり机に突っ伏していると、聞き覚えありすぎな声。
「飛夜〜お前の妹天然ちゃんだな」

 お兄ちゃんとギャップが素敵な陸先輩。この二人が並ぶとスゴイ。
 それより、なんで!?
「なっ!何でここにいるの!?」
 予想外!予想外すぎるよ!某CMヨソウガイデス.だよ!

「生徒会長としての挨拶回りだ」
「俺は副として♪と、可愛い子探し♪」
「はぁ、……」
 陸先輩って副会長なんだ……。可愛い子探しって……。
 ま、まぁそれはいいとして……何で挨拶回りを?

「もう決まったか?」
 鬼田先生がお兄ちゃんに言うと、お兄ちゃんは珍しく困った顔。
「なかなかいい人材がいなくて……」
「じゃあ、コイツでいいだろ」
 と言って、私を指さした。
 はい!?なにが?

「……蓮音は……」
 と言ってため息。何か………とてつもなく私のことなんだと思うけど、私が分かってないから!先に話しを進めないで欲しい。
「今何の話?」
 陸先輩も分かってないらしい。分かってないっておかしいよね。副会長なのに。

 すっごい頭冴えてきた。バカだけど。
 クラスを見渡すと、お兄ちゃんと陸先輩をみんなが凝視。
 少数の女の子は……私を時々見てる。

 予感がする。また……いろいろ頼まれたりするんだろうな……。