何で入学式から出席番号順に座るの!?私、スッゴいイヤだよ〜!
 だって……一番前なんだもん。あかさたな順でいくと、如月はきだから……まぁ、前の方だろうけど…四十人クラスで私の前が六人ってどういうこと!?

 凜歌は昔っから出席番号が隣で、今回も隣。
 霞理と如月だからね。

「蓮音、足をばたばたさせない」
「う?え、あ……はーい」
 怒られちゃった。凜歌って、私の保護者みたいな感じになりつつあるよね。

「凜歌〜今日遊びに行っていい?」
「いい……家族で食事は?」
「あ〜そういえば言ってた……」
 外食は楽しみだけど……何か行きたくない〜。でも行かないとお母さんに怒られるからな……。
「じゃあまた今度行くね!」
「わかった」

 相変わらず凜歌の喋り方は淡々としてて素っ気ない感じだけど、私は好き。

「…大好きー!」
 なんかムショーに言いたくなって抱きつくと、頭をポンポンたたいてくれた。
 くすっ

 隣からお上品そうな笑い声がして横を見ると、長い真っ直ぐな黒髪の和風美人って感じの女の子が口に手をあてて、お上品に笑っていた。
 ハ……ハズカシイ。