「息ピッタリだな。…顔は似てねーよな〜」
 陸センパイが私たちを交互に見た。そりゃあそうに決まってる。血は繋がって無いんだから。

「似てない兄妹なんていっぱいです」
 似てないのはいいけどさ、もっと可愛く生まれたかった。
 性別は違うのに比べられるのがイヤ。

「蓮音、時間」
「あっ、急がないと!お兄ちゃん、ありがとね!」
 入学式に遅れるなんてシャレになんない。



「お前たちの間で義理の兄妹っていうのは禁句なわけ?」
「うるさい」
「生徒会長コワー」
 コイツの情報網はどうなってるんだ?役に立つ反面こわい。
「ここへの入学はお前が薦めたんだろ?」
「違う」
「嘘だろ〜。悪い虫が付かないように側に置いときたかったんだろ?」
 陸とツルむのはおもしろいけど……嫌だな。
 ……何でわかる?そうだって。
「蓮音チャン可愛いもんな〜そりゃ兄としては心配だろ?」
「……そうだな」
 絶対、違うことを考えてるな……。
「飛夜クンの親友として手伝ってあげよう♪」

 弱み握られた気分だ……。