ダメだよ、蓮音。言い返さなきゃ!
「な……」
「触るな!」
 慌てて凜歌たちの方を見ると、日喃先輩の手を振り払ってるトコ。
「汚らわしい」
 凜歌!いくら何でもそれは言っちゃいけない……。

「お〜良いトコのお嬢様みたいだな〜」

 ……案外怒ってないみたい。
「陸、霞理は社長令嬢だ」
「霞理って……ホテルいっぱい持ってるトコだよな。すげー」

 何か……ギャップに段々慣れてきちゃった。

「凜歌……相変わらず男の人嫌いなんだね」
「もちろん。人間は全部嫌い」
「……私も嫌い、かぁ」

 親友だと思ってたけど……私だけなのかな?そう思ってたのは。ショック……。
「蓮音は例外」
「……ホントに?」
ん私が暗く言うと、凜歌が頷いた。
「私も凜歌好きだよ!」
 私は嬉しくて凜歌にまた抱きついた。
 ほかの誰に言われるより、凜歌に嫌いじゃないと言われるのが嬉しい。
 嫌いじゃない=好きだよね。別に恋愛感情とかの好きじゃないよ。

「相変わらず仲いいな」
「飛夜、お前の妹……レズビアンなわけ!?」

 な……聞こえてるんですけど!?

「「違うっつーの」います!」

 見事にお兄ちゃんとハモっちゃった。