私……今、スッゴく後悔してる。
 何をって……お兄ちゃんと一緒に歩いてる事に。

 メッチャ見られてる!新入生にも見られてるし……特に、新入生の花のバッチを付けてない上級生に見られてる。
 これこそ動物園のパンダ状態!
 ひそひそ話されてるんだもん。

「蓮音、挙動不振」
「んなっ!だって……見られてるんだもん!」
「こんなのいっつもの事だろ」
 お兄ちゃんにとっては日常茶飯事かもしれないけど、私は慣れてないから。
 どーせカワイくないもん!

「あっれー?飛夜、もしかして……彼女?」
 私がフクレながら歩いていると、声がした。
「何処をどう見ればそうなるんだ?……妹だ、妹。それより、どこ行ってたんだ?」
 それって……私が子供っぽいって言いたいの?否定は出来ないけど。
「ちょっとな。って、この子さっきの……」

 はい?さっき?
 お兄ちゃんの後ろから覗くようにして見ると……切れ長の目をしたクールそうな人。
 全然クールじゃないんじゃない!?
 それより、ピンチ!気まずいって言うか……何か恥ずかしい!

 助けて!誰か!