ーっだからっ!いくら兄妹とは言え……義理だけど。
 小さい頃から一緒にいるけど、お兄ちゃんの顔は心臓に悪いって!
 私は慌ててお兄ちゃんから離れた。不自然じゃないように。
 私、子供扱いされてるよね。
「大丈夫だよ!走ったからだと思うし」
 今顔赤いのは半分お兄ちゃんのせいだ。
「そうか?そろそろ体育館入れよ」
「……」
「……迷子だったな」
「迷子じゃないってば!」
「じゃあ一人で行けよ」

 って言って私が来た方に歩いて行く。
 妹イジメだー!
「ま……待って!」
「何だ?」
「体育館って……ドコ?」
「認めるのか?」
 迷子なんて認める意味が分からないけど……お兄ちゃんのことだから、認めないとホントに教えてくれないもん。

「みと…認める」
 私がそう言うと、戻ってきて私の頭をぽんぽん叩いた。
「行くぞ」
「あ、うん」
 優しいのか意地悪なのか……。
 どっちともかな。