伊藤君とわずかに目が合ったがすぐに目をそらしてしまった。





ダメじゃん…私…。








結局、話はかけられずに再び自分の席に戻った。







「ねぇ、梨恵〜他の席に移動しない?ほら、うちらが美術部だったときの橋本ティーチャーのところに行きたい!」



律子がそう言ってきた。





「いいよ。行こう!」


そう私は言って席を移動した。






私たちは飲み会席のほぼ中央になる席へと向かって座る。




「橋本先生ぇ〜!お久しぶりですっ。」

律子は嬉しそうだ。





「お久しぶり律子さん。元気そうね。あら、お隣さんは…えっと名前忘れちゃった。誰だっけ?」


と橋本先生に苦笑いされた。





「吉川梨恵です。って橋本先生の受け持った美術部なのに〜。そんなにわからないですか?」

笑いながら私はそう答えた。




「あぁ〜!吉川さんね!思い出した。女の子はみんな綺麗になっちゃったからわからないわ〜。てかあなた、随分痩せたんじゃない?」



「そぉですかぁ?」


と私は言う。






私と先生と律子で盛り上がってたら前の席にいる男の子2人がちらちらとこっちを見てきた。






「律子ちゃん、久しぶり〜!」