「おはよ、千鶴!クラス替えもう見た?」
少し遅れて登校した百合は、長い髪を風に揺らしながら、あたしを見つけて走り寄ってきた。
「あ、百合!おはよ。また一緒だよ、C組。」
「マジで!?やったー!…あ、涼雅君は?」
…やっぱり、そこ聞くのね。
「…一緒だよ、また…。例の如く、出席番号も前と後ろ」
「あははは、またぁ!?何年連続?もう千鶴と涼雅君、結婚しちゃえば〜?」
「冗談やめてよ!誰があんな自己中男と!!」
掲示板の前で叫んでいるあたしたちの背後に、大きな人影があることに気付いたのは、
声をかけられてからだった。
「…俺がなんだって?」
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