いやいや!
あたしはもっと、こう…
そう!!
優しい人がいいし!!
独りで自分に言い訳していると、留守電の赤いランプが光っているのが目についた。
『ピッ』
赤いランプを人差し指で押す。
『用件1件です』
『…あー…千鶴か?お父さんだが…』
留守電は、今日母さんの看病に行っているはずのお父さんからだった。
思わず、電話にしがみつく。
『母さんの容態が、少し悪化してな…。明日、朝から手術になったから。おまえも学校は欠席して、明日病院に来なさい』
『プツッ…ツー…ツー…ツー…』
お母さんが……悪化…?
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