「勝手に帰るなよ」



前を見たまま、涼雅が言った。



「え?」



「命令3。『勝手に帰るな』」



…はぁぁぁ?



「なんで命令されなきゃいけないのよ!」



「こうでも言わねーと、おまえ勝手に帰るだろ?」





う…。


図星、かもしれない。









「…わかった。でも、『どうしても今日だけはごめん』ってときだけは、勘弁してよ?」



「あー…多分。」




多分って……。




はぁ………。







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