「帰んぞ」



「あー…あの、涼雅!」



あたしの前を通り過ぎたところで、涼雅が立ち止まった。



「あれさ…あたし部活あるし、帰り待ってなくていいよ?放課後、寄り道することもあるし…」



あたしは言葉を濁しながら伝えた。



涼雅の目は見れなかった。




「別に。俺が待ちたいから待ってるだけだし。寄り道すんなら付き合うし」




「………うん…」




あたしは返答に困って俯いた。








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