涼雅はあたしのカバンの上で頬杖をつくような感じであたしを見た。
「え?部活は…5時半くらいに終わるけど…」
「…じゃあ、5時半にこの教室な!」
涼雅は言い放つと、あたしのカバンから肘をどけて立ち上がった。
「え!?『教室な』って…なに!?」
意味がわからなくて焦るあたしに、涼雅は呆れたような視線を落とす。
「…バカかおまえ。付き合ってんだから、一緒に帰るんだよ」
そう言い残して立ち去った涼雅の顔は、気のせいかもしれないけど…少し赤く染まって見えた。
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