――そして、運命の答案返却日。





「……涼雅、合計点いくつ?」



答案の端っこに筆算をして、前の席の涼雅に声をかけた。






…ヤバイ。


今回、それほどよくない……。






「結構いったぞ。おまえは?」



「…412点……」



「俺、426点。文句なしに俺の勝ちだな」








ま…マジで?



涼雅に負けた………









「約束だよな?俺の言うこと、1つ聞いてもらうぞ」



涼雅は横目であたしを見て、ニヤッと笑った。




背筋に寒気…走るんですけど。




怖いぃーーーーー!!!









涼雅は、耳を塞いで抵抗するあたしの手を掴んで、唇が耳に触れるくらいの距離で意地悪に囁く。




「負けたんだからちゃんと従えよ。
そうだなぁ…
『俺の命令を10個聞け』。」








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