「良い匂いだな」


ドキッ


「え?」


「シャンプー!」


「そう?」


「ふわっとしたこの匂い…俺、好きだな〜」


直哉は上を見ながらそう言った


私はそんな直哉の横顔を見ていた


男性に良い匂いなんて初めて言われたこと


嬉しくて少し浮かれてしまっていた


「楓?」


「う…ゎはい!」


いきなり呼び捨てで変な声が出てしまった


「何て声だよ(笑)…学校…一緒行く?別に行く?」


「え?」


「俺と一緒に行くと、狙われた女って見られるぞ…」