「まっずー!!!固いし、にっが、え、ちょ、何コレ!!!」

「うるさいわねぇ。」

「うわぁ、苦いと思ったら・・・ケホッ、なんで急に辛くなんの。コレ!!」



目の前で悶え苦しむ幼なじみ兼彼氏。

私はむすっと口を尖らせた。


え?原因?

私が部活で作ったクッキー。

見た目は超完璧に売り物のように綺麗に出来たから、持ってきてみた。


んで、コイツもコイツで「うまそう」って食べたわけ。

それで話は上に戻る。


何?そんなにまずいわけ? 超失礼。



「お前も食べろよ。」

「まっぴらごめん。」


ぜぇぜぇしながら「死ぬぅ」と机を叩くコイツ。

ったくもう。なんなのよ。



「仕方ないわね。」



そう言って私はポケットから飴を取り出す。

私の一番のお気に入り。イチゴミルク。

「は?」とコイツの目が瞬いた。


袋を開ける。

ピンク色のまぁるい飴が出てくる。

そこに小さく口付けて。



「はい、口開けろ。」

「えええぇぇえぇっ、は、はいっ!!」

「ほら。」



私の脅しに負けたコイツの口に放り込む。