「ぶち殺してやるぜ!!」
ヴォウカルの1人がシュヴァリエ卿が襲いかかった。
―サッ
シュヴァリエ卿は一撃一撃を華麗に避けていく。そして拳撃をバックステップでかわし、ワンステップで前進すると同時に右肩を衝いた。
「ぐっ・・・この右肩を衝いたからなんだってんだよ?このオレを狩るなら右肩をやるべきじゃなかったなぁ。」
右肩の傷口を押さえながらヴォウカルはかくも言い張るがシュヴァリエ卿は、
「ほう、一衝きに見えたか?」
と不敵に笑いながら更に続けた。
「君の攻撃は当たりこそしないがいざ当たれば厄介だからね、四肢の動きと勢いを殺させてもらったよ。」
そして剣を構えキッとヴォーカルを見るや右肩だけじゃなくヴォーカルの左肩、、右肘、左肘、両足にも剣で衝かれた傷が走っていた。
―っ!一衝きにしか見えなかったけど六衝きだったなんて。
「十二宮も賢しい手を使ってくるかぁぁぁっ!!だが、そんなものでこのオレを滅ぼせるものかぁぁあっ!!」
って、恐ろしい勢いの一撃が迫る!
「ほぅ、四肢に傷が走っていてもこれほどとはさすが魔王と言ったところか。だが、私と君とでは天と地ほどの格の隔たりがあることを今から証明して差し上げよう。」
そう言うや一撃をバックステップで華麗に躱し踏込み一閃!
「如何に君が魔王とて君に我が奥義を受ける資格は皆無だ。」
なんとも華麗にこちらは完結したみたい。
先生の方もカタが付いたみたいだ。てか何分も前に完結していたらしい。
先生の手から放たれた絶対零度の棺はヴォウカル2体を瞬く間に埋葬しシャルルさんの戦いを眺めていたのだ。
「切札も全滅。オートマトンも全部ロスト。これでゲームセットってとこかしら。」