お粥に・・・。
温野菜に・・・。
お味噌汁・・・。
浅漬け・・・。

ちょっと、寂しい感じですけど・・・。
消化に、少しでも良いほうが楽だしね。
まあ、いっか。

テープルに並べられた食事を見て目を丸くしている・・・。

エプロンを外しながら、席に座った。
食事を作るより。
片付ける方が手間取った。

いつもは、カルロが家事全般すべてこなしてくれている。
綺麗に片付いている。

『どう?カルロの方が料理上手でしょ?』

お粥をレンゲで口に運びながら、こっちを向いた。

「・・・うん。・・・薄味だね。」

言ってくれるね。はっきりと・・・。
まあ、その通りですけど。
せっかく作ったのにさ。
お世辞くらい言ってくれてもいいんじゃない?

『美味しくなかったら、食べなくていいけどね。』

ちょっと意地悪してみたくなって。
お皿を全部私の方へ引き寄せた。

彼は、慌てて言葉を言い換えた。

「うそ。うそだよ。食べさせていただきます。」

よしよし。
なら、よろしくて。


満足げな表情で、私は潤也を見た。

彼の笑顔が、かわいい。

そんな、笑顔を見たら。
熱もなんだか吹っ飛んでしまうでしょ。

こんな、何気ない会話が楽しくて。
暖かい空気に包まれているし・・・。
この空間が愛おしくて。
とっても、心地よい・・・。